この思いを迷宮に捧ぐ
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あっけないものだ。

千砂は、自分が抜け殻になったように思う。


強い緊張を強いられる女王と言う立場にあって、さらに晁登に会いに行くのは、負担であったことは間違いないのだ。

心身ともに楽になった半面で、張り合いを失ったのも確かだった。




このまま、感情など、消えてなくなってしまえばいい。
今こそ、あの流行病に私もかかってしまえばいいのかもしれない。



千砂はそう思った。
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