この思いを迷宮に捧ぐ
君の前に、僕が姿を見せることはもうないだろう。

君を傷つけた彼は、今では全てから切り離されて、精神を病んでいます。

ある意味では安全と言えば安全だけど、逆に彼や家族の身が危険です。それも、彼らの身から出た錆でしょう。

これから僕は、彼らを連れて、亡命します。

事前に知ったところで、君が僕を阻止することはない気がします。かなり強い確信を持って。


君に僕がしてあげられることを、ずっと考えていました。それは、幼い頃からずっとのことで、今もそうです。

気が弱い僕には、いつも、君を静かに見守ることしかできなかった。


だけど、ようやく一つ見つけた。

彼が今後死ぬまで君に接触することがないように、僕が彼を見張るよ。

そのくらいなら、僕にもできるだろう。


君の心が平穏で、幸せに満ちたものでありますように。


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