黒うさぎからの招待状

―コンコン…。
俺はダニエルの部屋の前に行くと、部屋のドアをノックした。
「…誰だ？」
部屋の奥から小さな声がした。
「俺。賢也だ。」
「何の用だ？」
「ジェームスさんが呼んでる。」
「ジェームスが？」
「ああ。葉奈の遺体にあった星の事で話があ…。」
―ガチャッ！
俺が言い終わる前に、勢いよく部屋のドアが開いた。
「…ジェームスはどこだ？」
ダニエルがドアから顔を出した。
「向こう。」
俺は珠璃の部屋の前にある窓に頬杖をつきながら外を眺めているジェームスさんを指差した。
「ジェームス！」
ダニエルはジェームスさんを呼んだ。ジェームスさんは頬杖に乗せていた顔を離してダニエルを見た。
「話があんだろ？俺の部屋で話そう。」
ダニエルがそう言うと、ジェームスさんは小さく頷いて、こっちへ向かって来た。
「賢也も入れ。」
ジェームスさんが部屋に入った後にダニエルは俺に向かって手招きをした。
「俺も？」
「ああ。」
「分かった。」
俺は素直に応じ、中に入った。