黒うさぎからの招待状
その日、いくら待っても、和樹は帰って来なかった。アタシ達には、不安が募るばかりだった。
そんな中、また集会が行われた。アタシ達はホールに向かった。

「みんなそろった?」
ホールに着くと、ジェームスさんが、マイクを片手に、舞台の上に立っていた。
「みなさん揃いましたわ。」
すかさず、エレナさんがジェームスさんに伝えた。
「えっと…。知ってる人、居ると思うけど…。さっき、和樹がさらわれた。」
「さらわれた…?!どういう事ですか?!」
由香里が声を張り上げた。
「大輝が1番知っている。その場に居合わせたから…。大輝、話してくれる?」
ジェームスさんがそう言うと、大輝君は小さく頷いてから、舞台に上がった。
< 228 / 300 >

この作品をシェア

pagetop