黒うさぎからの招待状
「……ごめん、林檎。でも…、こうしないとダメなの。分かってくれる…?」
―分かるよ…。
ふと、林檎の声が聞こえたような気がした。
アタシは銃を力いっぱいにぎりしめた。
まだ、引き金は引かない。
「……エイミー。どうして簡単に人を殺すの?」
「人?人ナンカ殺シテナイ。」
「え……?」
「私ノオモチャナラ潰シタケドナ。」
「…ジェームスさん?」
痛みは治まったのか、ジェームスさんは床に座っていた。
「……千尋も、誠也も、みんなエイミーのおもちゃだったんだ。」
ジェームスさんは下を見ながら話す。
「それって、みんなエイミーが作ったって事…?」
「……そう。」
「でも、毎年っ…。」
「そんなの嘘だよ。」
「みんなが噂してたのは…?」
「僕らが流した。」
「…訳分かんない。何の為にそこまで?」
「藤原珠璃。オ前ヲ手ニ入レル為ダ。」
エイミーは冷たく言い放った。
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