吸血鬼少女と孤独な少年〜魔法学園編〜


何故、学園の敷地を管理している術者が吸血鬼を見逃しているのか?


そう告げてしまいたかったけど、お父様が管理している設備・人に不備があるとは思えない。



本当にお父様は抜け目がないお方だから、術者側に何か事情があるとしか考えられない...

″吸血鬼を見逃さなければならない理由が″、ね。



「学園内にいる全員をこの件に巻き込みたくない。
事態を穏便に済ませたいんだ」


それに...とお父様は言葉を続ける。


「吸血鬼には魔法が効かない、故に最悪の事態を想定すると...同じ吸血鬼であるお前にしか任せられない。勿論、信頼性も含めてだ。」



吸血鬼には一切の魔法が通用しない、高い魔法防御力を生まれつき供えているから



吸血鬼に傷を付けることが出来るのは、銀製の物か同種族である...吸血鬼のみ。



人間の間では、ニンニクや十字架が
効くといった伝承があるみたいだけど…



そんなもの吸血鬼には一切効果を示さない



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