吸血鬼少女と孤独な少年〜魔法学園編〜
「…君の名前は?」
「...え?」
まさか自分の名前を聞かれるとは思っていなかったので、立ち止まってしまう
「私だけ答えるのは不公平だろう」
立花さんは何をためらう必要があるのかと、理解出来ないような顔をしている
そうだよね...普通に考えたら何もおかしいことではないのに
「僕の名前は、南……「バケモノがいる、うわっ最悪ww」
名前を告げようと発した言葉は、他の生徒の声によって掻き消された
「……っ」
″バケモノ″
この言葉は僕に対して言われた言葉
立花さんといる時間が不思議と居心地がよくて、周りの生徒の目を気にしていなかった
…息が苦しい、一刻も早くこの場から立ち去りたい
何も言い返せないで俯いたままでいると、
その様子をみた立花さんが僕の前に出る