彼は未来人



「な、なに?!どこで会ったの?もしかして、小さい頃よく遊んでたとか?」

「いーや?違うよ。」

「そんなことまで知ってるなら、あたしも少し覚えてるのが当たり前じゃない。なんでわからないの??」


あたしは、混乱してしまった。


安西くんは、少し困った顔をしていた。


「それは、さゆりが自分から気づかないとね。」


「??」

「ほら、時間だよ。」



安西くんに言われ、戸惑いながらも席に着く。


「みんないるかー?じゃあ、ここからはみんなが自己紹介する時間だ。そうだな。」


担任は、なにか考え事をしている様子。


もしかして!!


安西くんは、あたしを見て笑っていた。



「名前と、好きな食べ物。あとは部活だな。」



「嘘………」



安西君の言っていたことが本当になってしまった。


どうして??



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