彼は未来人



「なにもあんなことで能力使わなくていいでしょー?」

「今日はご飯作るのめんどくさくてさ。」

「あれ??もう正体バラしたの?」




鈴木くんは、目をまん丸にさせて問いかけてくる。



「あぁそうなんだ。日向のことも言ったよ」


「あ、そうなの?」



鈴木くんは、あたしを見ながら問いかける。


「うん!……未来からやってきた……んだよね?」

「そう。俺も未来からきた未来人。」




鈴木くんは、にこっと笑う。




「僕も、さゆりさんと仲良くなりたいな」



ぽ、ポリポリしながら言ってるー!!



能力使わなくたって、ぜひぜひ仲良くなりましょう!!



「よろしくね、鈴木くん。」


「日向だよ」

「え?」

「呼んで、お願い。」


「ひ、日向……」


「どうしよう。なんか嬉しいよ」



よく見ると、目に涙をためている日向。



「お、おい日向?!」

「ご、ごめんね?」

「さゆりさんは悪くないんだ。大丈夫!」



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