彼は未来人



駅のホームで電車を待っているとき、あたしは例の話をしてみた。




「ねぇ、二人が未来人だって話なんだけど。」


「うん、それが?」


「みりに能力を見せてあげること出来ないかな?」


「あぁ。いいよ。さゆりの親友なら。」


よかった。
これでみりにも知ってもらってあたしも少しは余裕を持てるよ。




「みりって誰?」



日向が急に質問してきた。
そっか。日向はまだみりをみたことないもんね。
違うクラスだし。





「さゆりの親友だよ。」


「村田みりっていう子なんだけど、親友なんだ、」


「ふーん……」




日向は面白くない顔をしてる。
陽太もあたしと同じこと思ってるみたい。




「兄さんもうそんな仲良くなったわけ?」


「え?」


「……僕も、兄さんとさゆりさんと同じクラスになりたかったな」




なんか、日向がウルウルしてる!!
母性本能くすぐられる!!



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