リベンジ!〜大変身は、恋の始まり⁉︎〜



すると、私から醸し出される空気を読んでくれたのか、健太はそれ以上は何も言わずにいてくれた。


そしてーーーー。



「じゃあ真琴ちゃん、こうしよう。俺、来週の木曜日は隣駅の近くで3時から商談があるから、1時間あれば話もつくだろうし……4時半にジムが終わったら隣駅まで来れるかな?」


「えっ、あっ、はい!」


夢のように待ち合わせに向けて、ことが動いていく。


「駅から歩いて5分くらいの場所に、ベリーっていうカフェがあるんだけど、知ってるかな?結構有名なカフェなんだけど」


ベリー………有名な……カフェ…

やばい。全然知らない…。結構有名らしいのに知らない。

行ったことなんてない……けど。



「しっ、知ってます!わかります!行きます!」


知らないなんて言ったら、また青山さんに手間をとらせちゃいそうだし。

知ったかぶりで、ひとまずこの場を乗り切ることにする。


「良かった。じゃあ、先に着いたら入ってて?俺も先に着いたら入っておくし」


「はい!」


「じゃあ、また来週ね。トレーニング頑張って」


「はい!ありがとうございます!」



どうしよう。

胸のドキドキがおさまらない。



別のフロアへと去っていく青山さんの背中を見つめていると、キュッと強く胸が締め付けられた。



< 109 / 407 >

この作品をシェア

pagetop