リベンジ!〜大変身は、恋の始まり⁉︎〜
すると、私から醸し出される空気を読んでくれたのか、健太はそれ以上は何も言わずにいてくれた。
そしてーーーー。
「じゃあ真琴ちゃん、こうしよう。俺、来週の木曜日は隣駅の近くで3時から商談があるから、1時間あれば話もつくだろうし……4時半にジムが終わったら隣駅まで来れるかな?」
「えっ、あっ、はい!」
夢のように待ち合わせに向けて、ことが動いていく。
「駅から歩いて5分くらいの場所に、ベリーっていうカフェがあるんだけど、知ってるかな?結構有名なカフェなんだけど」
ベリー………有名な……カフェ…
やばい。全然知らない…。結構有名らしいのに知らない。
行ったことなんてない……けど。
「しっ、知ってます!わかります!行きます!」
知らないなんて言ったら、また青山さんに手間をとらせちゃいそうだし。
知ったかぶりで、ひとまずこの場を乗り切ることにする。
「良かった。じゃあ、先に着いたら入ってて?俺も先に着いたら入っておくし」
「はい!」
「じゃあ、また来週ね。トレーニング頑張って」
「はい!ありがとうございます!」
どうしよう。
胸のドキドキがおさまらない。
別のフロアへと去っていく青山さんの背中を見つめていると、キュッと強く胸が締め付けられた。