リベンジ!〜大変身は、恋の始まり⁉︎〜



「つーかさ、前におまえが話してた傘を貸してくれた人って大樹さんのことだったんだな」


だけど健太にそう言われた途端、私はすぐに口を開いた。


「そっ、そうだけど……でも、あの話はは……違うから」


「えっ?」


「傘を返しに行ったらひどい対応をされたってやつ。あれは……青山さんじゃなくて、あのそっくりな弟の方だったっていうか」


あの日のことを思い出しながら、私は健太に事の経緯を説明する。


あの時傘を貸してくれたのは、兄の方の青山さんで。

私に優しくしてくれたのも青山さんで。


だけど私が傘を返しに行った時に出くわしたのは、弟の方で…。

ひどい対応をしてきたのは、青山友樹だったということ。



「私、まさか青山さんが双子だなんて思ってなかったから。だから……今日、本当にびっくりしちゃったんだよね」


いや、びっくりしたっていうか。

勝手に勘違いして青山さんを最低とか思ってしまってすみませんって思ったっていうか……。



いや、でも。

あの弟のあの時の態度は、いくらなんでも最低だったし……。


青山友樹に対しての最低っぷりには変わりない。



< 112 / 407 >

この作品をシェア

pagetop