リベンジ!〜大変身は、恋の始まり⁉︎〜
「しっ……失礼します!」
その場に居づらくなり、慌てて駆け出した。
「おい!ちょっと待て」
だけどその声で、走り出していたはずの足が止まる。
コツコツと聞こえてくる足音。
うつむく私の視界にはダークブラウンの革靴が見えた。
「シャイニーは、うちのグループ会社が経営してるアパレルブランドだ」
えっ?
思わず顔を上げると、青山友樹が目の前から私を見下ろしている。
「ちなみに俺の従姉妹の姉ちゃんがシャイニーを立ち上げた敏腕社長」
彼はそう言うと、じっと私を見ながら何故か笑った。
その笑顔が、不意打ちの無邪気な笑顔に見えたせいか、何故だか私の胸は不思議なくらいドキンと高鳴る。
こうして笑ってるといいんだけどな。
悔しいけどやっぱり顔だけは……かっこいい。
だけどそう思ったのはほんの一瞬だけだった。