リベンジ!〜大変身は、恋の始まり⁉︎〜
「ゔゔーっ……気持ち悪い」
「だから言っただろ、無理すんなって。ほら。これ飲め、水」
酎ハイを飲んでから少しの間は何も変わらなかったのに、30分ほど経つと猛烈な胸焼けに似た感覚に襲われて。
私は健太の言葉を素直に聞いて冷たい水を口にした。
「…やっぱお水が一番だよね」
無味無臭というかなんというか。
「シンプルイズザベスト、みたいな」
「ははっ、おもしれーやつ」
私が言うと、健太はケラケラ大口を開けて笑う。
この笑い方、昔から変わらないな。
幼い頃の面影が、今の健太に重なる。
「健太は変わらないね」
「えっ?」
「なんか今、懐かしくなったっていうか。昔っから、いつも健太はこんな風に隣で大口開けて笑ってたでしょ?」
中学時代に激太りしてからは、友達もろくにいなかった私にとって、そんな健太の存在はとても大きかった。
幼なじみで、友達で。
兄のようで弟みたいで。
そんな健太は、唯一無二の存在だった。