リベンジ!〜大変身は、恋の始まり⁉︎〜
「着いたよ、真琴ちゃん」
青山さんのその声で、窓の向こうに目を向ける。
わっ……ほっ、本当にあの青山商事だ。
外を見つめると、あの日の記憶がよみがえってくる。
青山さんに傘を返すために、あの時私はそこに立って待っていたっけ。
そしたらあの弟とぶつかって……それで……。
あの冷たい声と、人を馬鹿にしたような笑い方を思い出したら、今でもやっぱり腹が立った。
本当最悪な男だったよね、あの弟は。
ぼんやりとそんなことを思い出していると、ガチャ、と車のドアが開いた。
すると青山さんがそっと手を差し出してくれて、私とおばあさ……じゃなく会長をエスコートするように車からおろしてくれた。