リベンジ!〜大変身は、恋の始まり⁉︎〜



「すまない。なんだか言いにくそうだから、あまり突っ込まないでおくよ。悪かった」


青山友樹はそう言うと、私を見てニコリと微笑む。

その瞬間、不思議な音が……胸に響いた。


なっ、なに!いまの微笑み……。

何なの⁉︎私の今の胸のドキン、は。



歩き出した彼の背中を見つめながら、あの最悪な第一印象や性悪な数々の態度を私は思い出していた。

なにこのギャップ……

同一人物だよね?


さっきの不意打ちの微笑みに、何故だか心はかき乱されていく。


あんなに優しい目をするの?

あの性悪男が?


信じられない。


私の脳内はこんがらがっているのに、青山友樹は涼しい顔でそんな私を次の場所へと案内する。



「ここが秘書部。うちの会社の秘書部には社長や役員付きの秘書がいるだけじゃなくて、経営企画部とIT企画推進部の会議とか商談のスケジュール管理なんかもやってもらっている秘書もいるんだ」


ドキドキしながら秘書部の中へ入ると、青山友樹はさらさらとすぐにそんな説明を始めた。


だけど私は落ち着いて話を聞く余裕など全くない。

さらにその余裕のなさに追い打ちをかけるようにたくさんの視線がこちらへと向けられていて。


……な、なんかすごいなこの空気。


チラッと視線を動かしただけでそこにいる全ての女性と目が合っていく。


さすが秘書部だな……

女ばっかりだ。



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