リベンジ!〜大変身は、恋の始まり⁉︎〜
「もっ、申し訳ありません!」
恥ずかし過ぎて顔をあげたくてもなかなかあげられない。
「俺も真琴さん、と呼ばせてもらっていいのかな?」
だけど社長のその言葉で、私はやっと顔をあげることができた。
「まっ、真琴でも大月でも!何でも大丈夫です!」
今度は噛まないようになんとか言うことが出来た。
ホッと胸をなでおろし、私は冷静に周りを見渡す。
っていうか……みんな座ってるし。
もう一度座った方がいいのかな。
「こんなところに連れてこられて緊張しているだろうけど、私は堅苦しいのは好きじゃない。まぁ座って」
どうすればいいのか迷っていると、社長がそう言ってくれたので慌てて再びソファーに座る。
「真琴さんには母が随分と世話になったみたいで。その節は、本当にありがとう」
社長はそう言うと、私に向かって頭を下げてきた。
「そっ、そんな……私は本当に何も…」
私が慌てて言葉を返していると、隣に座っていた双子が何やらひそひそと話し始める。
「えっ?ばあちゃんに?」
「そっ。だからばあちゃんが」
どうやら青山さんは青山友樹にことの経緯を説明しているらしい。
「ところで真琴さんは就職活動をしているそうだね」
「そうなの、ねっ?真琴さん」
「それで、さっき母から話は聞いていたんだけども」
目の前に座る会長と社長は、私を見ながら言葉を続ける。
「こう言ってはなんだが、我が社は本当に限られた優秀な人材を選んでいる分、入社するのはかなり狭き門だ」
「最終面接を含めたら7つも面接があるのよ」
「な、7つ……ですか」
言いながら、顔がひきつっているのが自分でもわかった。