リベンジ!〜大変身は、恋の始まり⁉︎〜
そりゃあそうだ。
本当に限られた優秀な人材を選んでいる大手企業。
入社するのは狭き門。
そんなのわかりすぎるほどわかっている。
「だから、申し訳ないんだが」
なんだか言いにくそうな社長の言葉。
握りしめた手に、ギュッと力が入った。
そりゃあそうだよ。
だいたい夢を見た自分がバカでしょ。
会長に親切にしたくらいで青山商事に入社なんて、そんな棚ぼたみたいな話……
あるわけないんだよ。
浮かれていた気分が、一気に現実へと引き戻されていく。
「その……なんていうか…あれだよ」
社長だって言いにくいですよね。
新卒でどこからも内定をもらえなかったような就職浪人の人間なんて、この会社には必要ない。
そう思っていても、言いにくいですよね。
こんなところまでノコノコついて来た自分がバカすぎて嫌になる。