リベンジ!〜大変身は、恋の始まり⁉︎〜



母はものすごく嬉しかったんだと思う。


「本当に…っ、良かったわね……真琴」


やっと聞こえてきたその声に、胸がぎゅうっと締め付けられた。

母が泣いているような、そんな気がしたからだ。


「もうっ!お母さん…やめてよそういうの…」


そう言った私の瞳にも、気付けば涙が浮かんでいた。


きっと、本当はずっと心配していたんだろう。

中学時代に激太りしてからは、友達もろくにいなかったし。

そんな私の遊び相手になってくれるのは健太くらいしかいなかった。

その健太が関西の大学に進んでからは、私の日常は荒んでいく一方だったし。


大学に行く以外は、ずっと家に引きこもる毎日だった。


「だって……嬉しいんだもの。真琴の就職が決まって…お母さん本当に……」


「……うん。わかってるよ、お母さん…」



アルバイトさえしたことがなかった私が、やっと。

やっと。ちゃんと胸を張れるものをつかめたんだ。


そりゃあ、親としてもホッとしたよね。

本当ならもっと早くに、安心させてあげたかったけど。


「でも、そんなドラマや小説みたいな話、本当に起きることがあるのね。ふふっ」



母が嬉しそうに笑ってくれたから、これはこれで良かったんだって思えた。


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