リベンジ!〜大変身は、恋の始まり⁉︎〜
「……水」
「えっ⁉︎」
「やべぇ、吐きそう…いや、もう出る…」
「ちょっ、絶対ダメだからね⁉︎ほら、吐くならトイレ!」
私は慌てて健太の手を引き、トイレまで連れていった。
それから健太はしばらくトイレから出てこなかったけど、30分ほどすると少しはスッキリしたのかそのまま家へと帰っていった。
ったく、人騒がせなんだから……。
ようやく自分の部屋に戻ると、疲れていたからか私はすぐに眠っていて。
目が覚めた時には、カーテンの隙間から朝日が差し込んでいた。
……っていうか昨日のあれは……夢じゃ、ないよね?
何故か不安になった私は、カバンの中に入れてある財布を取り出し、中に入れていた一枚の名刺を手に取った。
そしてそれを見つけると、ホッと胸をなでおろす。
株式会社 青山商事。
IT企画推進部。
部長……青山 友樹。
昨日あの男にもらったこれが、夢じゃない証拠だ。
安心した私はもう一度、ベッドに寝転び目を閉じた。
……でも、夢じゃないってことは、私はあの青山友樹の部下になるんだよなぁ。
大丈夫か?私……
かなり不安だらけではあるけれど、決まったからには頑張らなきゃな。
「よしっ」
時計に目を向けると、もうすぐ朝のウォーキングの時間だったので、私は支度をして日課のウォーキングに向かうため家を出た。