リベンジ!〜大変身は、恋の始まり⁉︎〜
だけどムカつく上司は、翌日も、そのまた次の日も会社に姿を見せなくて。
あっという間に週末を迎えると、入社してから初めての休日になっていた。
そして、休み明けの月曜日。
さすがにもういるだろうと思いながら出勤したけれど。
まだスペインから戻っていないのか、その日も部長の姿を見ることはないままで。
…っていうか、いつ帰ってくるの?
スペインで何してんの?
月曜日の仕事終わり、気になっていたことを聞ける相手をエントランスでタイミング良く発見した私はその人の元に急いで駆けよった。
「あの!青山さん!」
「ああ!真琴ちゃん」
今日も相変わらず爽やかな笑顔。
あの人の兄であり、そっくりな双子の片割れでもある青山さんは、キラーンという効果音がぴったりな笑顔で私に向かって微笑む。
「どうしたの?あ、もしかしてデートの誘い?」
だけど相変わらず、チャラさも健在だ。
「いえ、全くそんなんじゃないです」
「ははっ、もう冷たいな〜真琴ちゃんは」
「すみません…」
「や、ウソウソ。どうしたの?」
急に真面目なトーンになった青山さんは、不思議そうな顔で私を見下ろす。