リベンジ!〜大変身は、恋の始まり⁉︎〜
でも、電車に揺られて仕事に向かう途中も。
「はぁっ…」
相変わらず不思議なため息はこぼれるし。
会社までの距離が近付いていくごとに、何だかやけにドキドキしてくるし。
一体私はどうしちゃったんだろう。
ずっとひとりで、ぼんやりとそんなことばかりを考えていた。
やっぱり健太に少しだけ聞いてもらえば良かったかな…この今の変な自分の気持ち。
わからない、胸のモヤモヤを。
「きゃっ…」
と、その時だった。
ボーッとしながら歩いていたせいか、何かにぶつかり思わず声が出た。
「…ったく、まだ頭が眠ってるんじゃないか?」
えっ?
いや、何かに当たったんじゃなく、誰かに…だ。
「聞いてんのか、大月」
そしてこの声は……
「すっ!すみません!」
見上げて目が合った途端、思わず一歩後ろに下がってしまったけれど。
「おはようございます、部長…」
私の目の前にいたのは、あの部長…青山友樹で。
私は慌てて挨拶すると、そのままペコッとお辞儀をした。