リベンジ!〜大変身は、恋の始まり⁉︎〜



おまけに、その上がらない私のテンションに追い打ちをかけたのは、あの秘書部の人たちだった。


容姿端麗な秘書部の美人集団はとても華やかで。

私たちと同じテーブル席に座るうちの部署の先輩たちや同期たちもみんな、鼻の下をのばして秘書部の人たちが座る一角を眺めている。


男って、本当わかりやすい。

やっぱり綺麗なものには心惹かれるんだろう。


「っていうかさ〜」


と、その時。隣に座っている美琴ちゃんが、なんだか不満げな顔つきで私に寄りかかってきた。


「どっ、どうしたの?」

「見て、アレ」


美琴ちゃんの顎がくいっと動いたから、私の視線も自然とその方へと動いた。


…あ。青山さんだ。


「あの人って秘書部の人だよね?」


美琴ちゃんの言葉に、私は小さな声でうん、と答えた。

瞳に映るのは、青山さんと、青山さんにピッタリと寄り添う…秘書さんの姿。

あの人は、見覚えがある顔だ。


確か喫茶店で一度、会ったことがある。

名前は……美咲さん、だっけな。


< 286 / 407 >

この作品をシェア

pagetop