リベンジ!〜大変身は、恋の始まり⁉︎〜
心臓はバクバクしてるし、胸の中はモヤモヤするし。
一体何なの?
私、どうしちゃったわけ?
「部長〜」
と、その時だった。
後ろから甘えた声がして、私と部長は同時に振り返った。
だけど次の瞬間…瞳に映った彼女の姿は、私の胸の中にズキン…と不快な音を響かせる。
「なんだコウ、真っ赤な顔して。酔ってんのか?」
「ふふっ、酔ってるって言ったら?送ってくれる?」
秘書部の相沢コウさんは、そう言いながら部長の肩に手を置いた。
すると部長は呆れたように小さく笑って。
「俺、いま飲み始めたばっかだぞ?まだここに来て10分くらいだし。もうちょっとゆっくり飲ませろ」
そう言うと、肩に置かれた相沢さんの手をゆっくりと離した。
「なぁ大月、このビールまだ一杯目だよな?」
そして私にいきなり問いかけてくる。
「はっ、はい!一杯目です」
慌ててそう答えると、後ろで相沢さんのため息が聞こえた。
「じゃあ…私ももうちょっとだけ飲もっかな」
「あんまり無理すんなよ?帰りたいなら大樹に送らせてもいいし」
「うーん。大ちゃんは…いいや。あっちこっちの女から引っ張りだこで忙しそうだし」
相沢さんはそう言うと、ヒールの音を響かせながら、秘書部が集まる席へと戻っていった。