リベンジ!〜大変身は、恋の始まり⁉︎〜


「でも、心配はした方がいいですよ」

「なんで?」

「だってあんなに綺麗な人、なかなかいないですし。それに…彼女だったら、部長から心配されたいって思うと思います」

「なんで俺?」


はい?なんで俺って?この人天然!?


「や、だから。恋愛未経験の私が言うのもなんですけど。もちろん信頼関係は大切だけど、付き合ってる相手にはちょっとくらい心配もしてほしいって女の子は思うと思うんです。それなのに心配してないっていうのは、ひどくないですか?」

「は?なんでひどいんだよ?」

「なんでって、彼氏ですよね?彼氏だったらもっ…」

「誰が彼氏って?」


真顔の部長が、目の前からジッとこちらを見ている。

誰が彼氏?


「や、だから部長ですよ!相沢さんの彼氏でしょ!?」

「は?あはははっ」


突然笑い出した部長に、私は驚いて固まった。

部長が…大きな口を開けてケラケラ笑っている。


「あのなぁ」

そしてひとしきり笑ったあと。


「俺にも選ぶ権利がある」と言って、部長の表情は、よく見るいつもの顔に戻った。



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