リベンジ!〜大変身は、恋の始まり⁉︎〜
「失礼いたします」
変なタイミングで個室のドアがノックされ、中にスタッフの方が入ってきた。
泣き顔を見せないように俯き、料理が並べ終わるのをジッと待った。
「ごゆっくりお召し上がりくださいませ」
料理を運び終えたスタッフさんが出て行くと、目の前の部長がプッと吹き出すように笑った。
「絶対俺が泣かしたと思われてるぞ」
「すいません…」
「まぁいい。とにかく食え。この伊勢エビの酒煎り美味いぞ。おっ、フグもあるじゃん」
「ワァー、本当だ、美味しそうー」
「美味いからな、マジで。ビビんなよ?」
部長の言葉に、思わず笑みがこぼれる。
さっきまで溢れていた涙は、気付けばもう、止まっていた。