リベンジ!〜大変身は、恋の始まり⁉︎〜
加速していく心臓の鼓動を感じながら向かったのは、部長の部屋。隣の2619号室だった。
二度躊躇ったけれど、三度目でようやくチャイムを鳴らすことができた。
シャワーを浴びてたらどうしよう。
もう寝ていたらどうしたらいい?
いろいろ考えていたけれど、そんな不安は数秒で消え去った。
ガチャ、という音のあとにゆっくりと開いたドア。
そして開いたドアの向こうから、「どうした?」と言って部長が現れた。
「あの、部長…」
「なんだ」
「…もう少し」
「ん?」
「もう少しだけ、一緒にいてもらえませんか」
ありったけの勇気を振り絞って、心を声にした。
「……別に構わないが」
「えっ⁉︎」
「とりあえず入れ。部屋で飲んでたんだ」
部長はそう言うと先に奥へと進んでいく。
一歩、二歩と私もドキドキしながら中へと入っていった。