リベンジ!〜大変身は、恋の始まり⁉︎〜
「見た目は苦そうなのになかなかイケる味でしょ?野菜も果物もたくさん入ってるのよ〜」
母はニッコリと笑うと、ハガキサイズのメモ用紙を私に手渡した。
そこに書かれていたのは健太が考えた、このスムージーのレシピだった。
りんごにバナナ、グレープフルーツにキウイ。
それから小松菜とキャベツ……えっ、嘘!?
全く気が付かなかった。
私が大っ嫌いなセロリまで入っている。
「豆乳を入れてるからマイルドよね〜。これなら真琴も飲めるでしょ」
「…う、うん。まぁ」
大きなグラスに入ったスムージーを、私はゆっくりストローで飲み干した。
何だか不思議な気分だった。
朝ごはんといえば、ベーコンエッグとトーストなら二枚、いや三枚…ご飯だと二杯!いや三杯…が当たり前だったのに。
どうしてだろう。
たった一杯のスムージーを飲んだだけなのに、意外とお腹は満足してる。
でもきっとこれは、昨夜から空腹状態が続き過ぎて、そう感じてしまってるだけなんだろうけど。