クールで不器用な君。
気付けば保健室に着いていいた。
ここまでの道のりの記憶が朦朧としている。
「先生、居ないね。とりあえずベッドに。」
奥にあるベッドに横になると立っているときよりは楽だった。
「熱かな…?」
そういっておでこを触ってくる。
それだけでドキッとしてしまうのはもはや病気に違いない。
「熱い。ちょっと待て、念のため体温もはからなきゃ。」
手渡してきた体温計をわきに挟みしばらく待つ。
ピピピッ
となった体温計を取ると山瀬さんに渡す。
「何度?」
「38.5度……。七瀬くん、これは帰った方がいいレベルだよ!?」
「はぁ……。でも俺だけ帰ったところで誰が看病するわけ?」
「それは……。」
目を泳がす山瀬さん。
「冷えピタもってくるね!」
「ダメ。」
裾を掴み行くのを阻止すると山瀬さんも止まった。
「でも。」
「ここに居てよ。」
「うぅ……。20秒だけ待って?」
「……わかった。」