クールで不器用な君。


七瀬くんを寝かしつけると、私はそっと手を離し職員室に先生を呼びに行った。



七瀬くんを見た先生は言った。



「これは夏風邪ねぇ。山瀬さん、あなたの家、七瀬くんと近いかしら?」



「あ、はい。すぐに行ける距離です……。」


まぁ、同じ家だしね。



「なら、起きたら一緒に帰ってあげてくれないかしら?」



「わかりました。」




「ありがとう。じゃあ、戻るわね。」




うーんと、私はここに居るべきだよね?




「すぅ…」



それにしても七瀬くんって寝顔もかっこいいなぁ…。



寝ている七瀬くんの顔をまじまじと見る。



染めていないその髪は傷みを知らないくらい綺麗。



それに、さらさらだ



肌は熱の所為か赤く、汗もかいていた。






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