クールで不器用な君。
電話を切ってしばらく
ピーンポーン
「はーい」
玄関の扉を開けると、バストンバックを肩にかけた男の子が立っていた。
「暑中見舞い申し上げます。ってことで久しぶり、瑠璃姉。」
「迅人くん!大きくなったね!」
「へへーん。今じゃ瑠璃姉よりデカいんだからなー!」
「さ、入って?」
「お邪魔しまーす。」
タッタッタッ
「ふぁあ。」
そこへ、スウェット姿の七瀬くんが部屋から降りてきた。
いつもながらタイミングが悪いこと極まりない。