クールで不器用な君。
「る、瑠璃姉、こいつ誰……?」
青ざめた表情で聞いてくる迅人くん。
「こっちこそ、君誰?」
頭に寝癖をつけながら言う七瀬くん。
「あ、こっちは、七瀬藍くんだよ。覚えてない?」
「で、深見迅人くん。七瀬くんも覚えてないの?」
「まさか、アイツか……?瑠璃とけっ……ふがっ。」
けっ?
「あぁ、迅人ね、思い出した。あの生意気な奴ね。」
「っが、ふがっ……んが……んーーー!」
七瀬くんに手で口を塞がれた迅人くんは苦しそうだった。
少ししてやっと解放された迅人くんは喋りだす。
「なに口塞いでんだー!」
「別に。お前がいらぬことを言おうとするから。」
「は?あ、あぁ。はいはい。そーゆーことね。うわぁ、可哀想に完全に忘れられたんだな。」
「黙れ。」
何の話をしているのか全くついていけない。