クールで不器用な君。
なんだかんだで始まった打ち上げ。
私の両サイドには雄太くんと七瀬くん。
雄太くんの隣には裕美ちゃんが座っている。
空を見上げれば一面に大きな花火が咲いていた。
「綺麗……。」
色とりどりの大きな花はとても綺麗で、目が離せない。
毎年見ているけれど、今年はなんだか去年よりも特別な気がした。
裕美ちゃん、雄太くん、そして七瀬くんが一緒に居るからかな……。
不意に隣が気になって、振り向けばそこにはまじまじと花火を見続ける七瀬くんが居た。
七瀬くんも私の視線に気が付いたのか、こちらを振り向いた。
お互いの目が合う。
なんだろう、緊張する。
花火の音で良くは聞こえないけど、首をかしげながら「どうした?」と言った。
私は首を横に振って「大丈夫。」と答える。
暗がりでお互いの顔はよく見えないけれど、きっと今私の顔は赤い。
そのまま七瀬くんはまた花火の方に向いてしまった。
花火の光に照らされた七瀬くんの横顔はかっこよくて、花火そっちのけで見つめてしまう。
あぁ……私、七瀬くんのことが
好き………。
これが……『恋』なのかな。