クールで不器用な君。
あの日、校舎裏に行くと私は雄太くんに告白をされた。
七瀬くんが好きだと気付いた今、雄太くんの告白は断るつもりだった。
もちろん遠まわしにだけど断り、今まで通り友達として接することとなった。
それでも学校に行くと同じクラスだからどうにもこうにも会ってしまうわけで、どう接していいのかと迷ってしまう。
それに、今日は少しだけ状況が違う。
それは七瀬くんが隣に居るからである。
珍しく早起きな七瀬くん。
一緒に登校したら同居がばれてしまうと私が遅く出ようとしたものの強引に連れてこられてしまった。
そういえばあの後雄太くんは先に帰ってしまい、私もそれに続くようにして帰った。
でも、七瀬くんは放課後何してた?とは深く追及はしてこなかった。
それはそれでよかったのだけど、今日は周りから見てもわかるくらいの不機嫌オーラを放っているのはなぜだろう。
七瀬くんは不機嫌な時だけ表情が読み取りやすい。