クールで不器用な君。


家に帰ると、直ぐに夕飯の支度をする。




「ふんふふ~ん。」




ぎゅ




「きゃっ。な、なに!?」




細くて長い腕が私の方にするりと忍び込んできて、菜箸を落としそうになってしまった。




「暇。」




「だ、だからって急に抱きついてこないでよ~。」




「むぅ…………ふぅ~。」





「ひゃあっ。」




瞬間、耳に息を吹きつけられ顔が熱くなる。






変な声出ちゃった………





顔が一気に熱くなり、体中が火照る。





「顔真っ赤、かわいい。」





今日の藍くんはデレデレだ。




「もう!」



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