クールで不器用な君。
「藍くん、あれ一緒に乗ろう?ね?」
乗り物も乗りつくし、空もオレンジ色に染まってきたころ、俺達はある乗り物の前で立ち止まった。
カプセル状の個室がいくつも連なり、ゆっくりと回っているもの。
観覧車。
「いいよ。俺達は二人で乗るから、佐伯と真中も二人で乗れば?」
「ささ、乗ろう乗ろう。」
瑠璃ちゃんと七瀬は、従業員に案内されるがままに観覧車へと乗って行った。
置いて行かれた俺ら。
「俺達も乗りますか。」
「ふん」
なにが、「ふん」なんだか。