クールで不器用な君。







オレンジ色に染まった空が眩しい。






「あのさ」




最初に話し出したのは佐伯だった。





「なに?」






アイツの頬が赤く染まって見えるのは夕日の所為……?






「俺多分、真中の事が好きだよ。」







「多分って。」







「いや、違うか。………俺、真中のこと好きだ。俺と付き合ってくれない?」







「そんなこと言われても信じられない……。」







「なら、俺がお前のこと好きだってこと、証明してやろうか?」






少し口調が変わったことに驚いた。






徐々にアイツの顔が近づいてくる。






キス……される?






なのに体はピクリとも動こうとはしない。






アイツにならキスされてもいいやなんて思ってしまっているのかも。






そっと重なり合う唇。

















「あたしも、雄太のこと好き。」








口からこぼれた言葉は以外にも素直だった。

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