クールで不器用な君。
「どうする?七瀬がバイト終わるの待つ?」
「時間的に当分終わらなさそうだし、帰ろうかな。」
「そ。ならもう一軒付き合ってくれない?」
「うん、いいよ。」
執事喫茶から10分程度歩いた場所にあるおおきなショッピングモール。
「ここきたの久しぶりかも。」
「ささ、行くわよ。」
裕美ちゃんに手を取られ連れて行かれたのは、雑貨屋などが沢山並んでいるフロア。
「最近またいくつか店舗が増えたのよ。」
「へぇ……あ、あれかわいいっ。」
「どれどれ、あぁ、あのぬいぐるみ?」
「うん、実は、うちにあのシリーズのぬいぐるみがいくつかあるんだよね。」
「ふーん。」
その日は、雑貨屋だけではなく、各フロアを回ったけれど、特に買うこともせず、二人でアイスクリームを食べて終わった。