クールで不器用な君。
もし、雄太くんが全教科80点以上取ったら……で、デート。
あ、でも別に付き合ってるわけじゃないし、友達とショッピング的な感じでいいんだよね!
そんなことを頭の中でぐるぐると考えながら階段をのぼる。
あと一段
そんなとき、私の足首はぐきっと曲がり、バランスを崩した身体は重力に従うようにして後ろへと倒れた。
「え、」
そのまま後ろに倒れるがままの体に痛みが走ったのはそれから間も無くしてからだ。
周りからは、
「お、おい、女子が階段から落ちたぞ!?」
「大丈夫かよ。誰か運んだ方がいいんじゃね!?」
と言う声が耳に入ってくる。
意識は静かに遠のいて行った。