クールで不器用な君。




少し先に山瀬さんと佐伯が居る。



二人は楽しそうで____





遡ること数時間



山瀬さんが出かけて少しすると俺も慣れないメガネをかけ支度支度をすると『駅』に向かった。




案の定山瀬さんと佐伯は一緒居いて……




少し頬を紅潮させていた山瀬さん。




そんな二人を見て、何故か胸がチクリと痛んだ。




そのまま二人の後ろを尾行。





着いたのは綺麗に改装された水族館。





男子高校生が一人で入るのはさすがに痛い。




しかしそれも構わず入る。




人混みの中二人を見つけた。




山瀬さんはまるで子供に戻ったかのように目を輝かせていた。



二人の会話はよく聞こえない。



でも、山瀬さんは頬をぷくっと膨らませその頬を佐伯に突かれていた。




その二人は傍から見たらカップルだ。




そして、手を繋いでどこかへ行ってしまった。




また胸がチクリと痛む。









俺、何してんだろ。





別に山瀬さんの彼氏でもなんでもない、ただのクラスメイトで同居人で。





これじゃあ、まるでストーカーだ。






なにこれ………




そもそもなんで尾行なんて。




別に山瀬さんの恋愛事情なんて関係ないはずなのに




俺が踏み込んじゃいけないはずなんだ。




自分が分からない。




矛盾しているんだ。













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