クールで不器用な君。
「瑠璃ちゃん、なんで瑠璃ちゃんの家に七瀬が居るわけ?」
「それは……。」
どうしよう。
いっそバラしちゃう?
「俺、山瀬さんと同居中なんで。」
私が頭を回転させているうちに、七瀬くんは雄太くんに近づきそういっていた。
「同居!?まさか二人きりとか言わねえよな…?」
そのまさかです。
二人きりです。
黙っててごめんね。
「二人だけど?だって山瀬さんの両親仕事でいないし。」
なんか七瀬くんの言い方、なんだか雄太くんを挑発してるみたい。
「それ本当?」
私の顔を見る。
「うん……。」
「っはは……。そっか…いやまぁ、なんかしらの事情があるんだよな、うん。」
「ごめんね?黙ってて。」
「いや、瑠璃ちゃんは悪くないよ。そんじゃあまた明日ね。」
それだけ言うと雄太くんはふらふらしながら帰って行った。
「山瀬さん、家入ったら?」
「うん。」