memory
大きな警察署の受付で電話に出てきた有田さんという警察官が出迎えてくれた。
「君だね。『梶原次元君行方不明事件』について知りたがっていた、梶原次元君本人は。」
そのままの事件名に少しおかしさを感じながら、初めましてと挨拶をして、簡単な自己紹介をした。
「わざわざどうもすみません。」
「いやいや、別に構わんよ。これがその事件のコピーした資料と報告書だ。」
有田さんから念願…と言うのはおかしいが、求めていた資料を受け取り、お礼を言って、一礼をして警察署を後にした。
「次元、良かったね。」
「うん。まあ、資料は手に入ったし、とりあえず良かったよ。そこの公園にベンチがあるからそこで座って見るか。」
公園のベンチに腰掛けて有田さんから受け取った茶色の封筒を開けて資料に目を通した。
8年前(当時の僕は小学4年生)の8月29日、僕は突然行方不明になった。8月31日に堺町の裏山で、竹細工の職人である村上さんという男の人に保護された。
資料には堺総合病院と村上さんのお宅と裏山の住所が丁寧に記入されていた。僕の住んでいる所から1番近い電車で行ってもそう遠くはないだろう。
「君だね。『梶原次元君行方不明事件』について知りたがっていた、梶原次元君本人は。」
そのままの事件名に少しおかしさを感じながら、初めましてと挨拶をして、簡単な自己紹介をした。
「わざわざどうもすみません。」
「いやいや、別に構わんよ。これがその事件のコピーした資料と報告書だ。」
有田さんから念願…と言うのはおかしいが、求めていた資料を受け取り、お礼を言って、一礼をして警察署を後にした。
「次元、良かったね。」
「うん。まあ、資料は手に入ったし、とりあえず良かったよ。そこの公園にベンチがあるからそこで座って見るか。」
公園のベンチに腰掛けて有田さんから受け取った茶色の封筒を開けて資料に目を通した。
8年前(当時の僕は小学4年生)の8月29日、僕は突然行方不明になった。8月31日に堺町の裏山で、竹細工の職人である村上さんという男の人に保護された。
資料には堺総合病院と村上さんのお宅と裏山の住所が丁寧に記入されていた。僕の住んでいる所から1番近い電車で行ってもそう遠くはないだろう。