True Love



『わかってる!
結奈ちゃん取っちゃったら日向に怒られちゃうもんね』

『なっ//そ、そんなことないですよっ!//』

ポンッ

『え?』

そっと肩に添えられた手

と、同時に少しかがんで私を見つめてくれる日向のお父さん。


『結奈ちゃんは俺たちにとっても、本当の娘のように大切な存在なんだよ。
だから、これからはたくさん笑って、いろんなところへ行って、たくさんの経験をして
大きくなっていくんだよ。
俺たちにできることがあるなら何でも言ってきていいから。日向のことも。頼んだよ^^』


『……あ、ありがとう……ございます』


『泣かないで結奈ちゃん』

ぎゅっ……と抱き締めてくれる



小さい頃からおかあさんの愛情しかなかった。

あの人のせいで家族はおかしかった。


みんなが喜ぶクリスマスも
私にとったらなんでもない日


プレゼントをもらったことなんて1度もなかった。

ケーキだって食べたことなかった。


だから、こんな幸せなクリスマスが嬉しい

あのひとが死んでから
いつもお母さんが一緒にいて、ケーキを一緒に食べて、プレゼントももらっていた。

それも嬉しかった。


だけど、今年ほど嬉しいことはない。

私の大好きな第2の家族。


おじさん、おばさん。ありがとう。






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