True Love




"うで痛めてるんだろ!?"


叶多の言葉を聞いて
さらに涙が頬を伝う


だって…これから…試合…


『大丈夫だって!これくらい』

そういいながらひなたは立ち上がる


『大丈夫じゃないって!
とりあえず、顧問に連絡しないと』

『いい!』


『なっ…日向』


『これくらい、何ともないから

…みんなに余計な心配かけられない…』

『でも!』

『俺、そろそろ試合だから!』


そういって、
腕が痛むくせに
笑顔を向けて走っていったんだ


あいつが痛そうな顔をするときは


俺らからすれば相当痛いはずなのに






おれらはこの時

なんとしてでも日向を止めるべきだったんだ

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