それでも僕は君を離さないⅡ
翌朝奈々の様子を見に病院へ行った。

意識が戻って起きていると聞き

俺は病室へ急いだ。

軽くノックをしてドアを横に引いた。

「奈々?」

静かに声をかけた。

割れた窓ガラスで負った顔や腕の切り傷が痛々しかった。

彼女は近づく俺をじっと見た。

「大丈夫か?」

「あの、あなたはこの写真の人ですよね?」

俺にスマホの画面を見せた。

それは二人で寄り添って撮った唯一の写真だった。

俺は奈々の顔を凝視した。

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