それでも僕は君を離さないⅡ
「奈々?」

「うん。」

私は食べながら忍さんを見た。

口をモグモグさせて。

彼はオリーブオイルをサラッとかけて

割り箸でパスタを持ち上げた。

「なぜ行きたくないんだ?」

「せっかくの連休ですもん。無駄にしたくないの。」

「俺が行かせたい理由は出身が静岡だからだ。」

「そうなの?静岡のどこ?」

「清水。」

「海?」

「そう。」

「いいな~海が近くて。」

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