来世こそ一緒に…
出会いはお店でした。


私は従業員、


せいちゃんはお客様。


はじめは


ただのお客様のうちの一人だったんです。


声をかけたのは確か私でした。



せいちゃんはいつも同じ遊戯台で遊んでいたので、


なんとなく顔を覚えていましたから。



「いつもこの遊戯台ですね」


私は当たっていたせいちゃんの箱を下ろした時に、



誰にでもするように話しかけました。



「この台が好きなので」



少しびっくりしたみたいに話してくれましたね。



そうやって話したのがきっかけで、



店にせいちゃんの姿が見えると



ほぼ必ず話しかけるようになりました。



今思い返せば、



せいちゃんが来てくれた日は



なんとなく嬉しかったような気がします。



せいちゃんも私の顔を見るとニコッと笑ってくれて…。



ただなんとなく仕事をする日々だったのが、



少し楽しくなっていました。
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