いつまでも君を想う〜一途な君に一途な恋〜
そして、聖奈の母、えりかさんも29年前に他界した。
「あれから…たくさんのことがありましたね…」
「そうですねぇ…」
本当にたくさんのことがあった。
高校を卒業してもこいつらとはよく遊んだし、毎年7月25日には絶対聖奈の墓参りに行ったし、俺はえりかさんのところで美容師として働いてきた。
「それじゃ…あたしは帰りますね…」
近藤とは家が隣同士だから、ちょくちょく話していた。
近藤が帰り、俺は一人になる。