たとえばアナタと恋をして
晃を中心に、何だかとっても盛り上がっているので、適当に聞きつつメニューを頼む。


丁度、あたしの席は一番注文もしやすいし。

「夏生さんて、しっかりしてるんですねー」

またしても、柴巻君と話す羽目に。

……うん、やっぱり。顔も似てる気がする……。


「ね、柴巻君ってさ」


「祐太でいーーーっす!」


いや、別に距離縮めたくないんですけど……


「じゃ、祐太君ってさ」


何だか、子犬のような眼差しで、あたしの次の言葉を待っている。

「もしかして、お兄さんとか、いる?」


「わかりますー?すげー、夏生さん、出会ってすぐなのにすげー!!!!」

出会って、の部分がひっかかるものの……。ああもしかしてやっぱり。

「いや、なんとなくなんだけど」


「そーなんスよねー、しっかりやってるつもりなんですけど、すぐ末っ子キャラとか弟キャラとか言われて……」


いーから!そんなお前のヒストリーはいいから!!
< 104 / 204 >

この作品をシェア

pagetop