たとえばアナタと恋をして
10*

*****

あの飲み会から、一週間が経った。


どうしてそんなにしっかり覚えているかと言うと、たった今、営業の人が来たから。



「一週間ぶりです、夏生さん」


一瞬、誰だか分からなかった。


目の前の好青年と、あの日の姿があまりにもイメージに差がありすぎて。


「……祐太君?」


「そーです!柴巻です!!」



……あ、話すとピンときたけど。



「あれ?今日は……」


「あ、晃先輩は今、別件が入っていて。自分、こっちを任されました」


なんとなくがっかりしたような、ほっとしたような……。

「そうなんだ。お疲れ様です。今、先生に確認してきますね」


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